少年野球に限らず野球のバッティング練習というとよく補助の人がボールをトスで上げ、バッターがそれを打つトスバッティングを見かけます。少年野球の練習でもとてもよく見る風景です。
しかし、少年野球においては、まずはトスバッティングより置きティーバッティング(置きティー)に練習の比重を置いた方が効果的だと私は考えています。
そう考える理由は次の4つになります。
- ボールの飛んでくる方向が実戦的でない
- 子供はトスのボールに合わせてバットを振ろうとする
- 子供は思っているところにバットを振れない
- 止まっているボールが打てないのに動いているボールは打てない
それではそれぞれの理由を説明したいと思います。
ボールの飛んでくる方向が実戦的ではない
トスバッティングはトスを上げる人がバッターが打ったボールに当たらないようにするため、バッターに対して斜めにずれた位置からボールを投げます。
この方法がとても実戦的ではありません。
試合ではピッチャーはバッターの正面から投げてきます。
しかし、トスバッティングでは斜め方向からボールが飛んでくるので、ボールの向かってくる軌道が実戦とはかけ離れているのです。
そのことによって選手はボールを打つ時の目線、体の向き、バットの振り方などあらゆる行動が実戦とは全く違うものになってしまいます。
大人であれば実戦をイメージしながら効果的な練習ができると思いますが、子供はそうはいきません。
ボールにバットを当てることが最優先となり、めちゃくちゃな打ち方になることが少なくありません。
子供はトスのボールに合わせてバットを振ろうとする
トスバッティングでは山なりのボールをバッターに向かって投げます。
ボールのスピードもとても遅いです。
そのようなボールを打とうとした時も子供はボールにバットを当てることが優先されるため、ボールの軌道やスピードに合わせてゆっくりバットを振ったり、下からバットを出したりしようとします。
実戦ではゆっくりしたボールを投げるピッチャーはいませんし、山なりのボールを投げるピッチャーもいません。
ゆっくりで山なりのボールを打つ練習は初心者のお子様にはあまり効果的ではありません。
子供は思っているところにバットを振れない
子供に限らず野球初心者の方は、思っているところにバットを振れません。
ピッチャーの投げたボールが見えていても自分がバットを振る感覚と実際にボールが通る軌道にずれがあるため、感覚的にボールにバットを当てるつもりでバットを振ってもボールの位置とは全く違うところを振ってしまいます。
少年野球や野球初心者でははこの感覚のズレを取り除くことが重要です。
止まっているボールが打てないのに動いているボールは打てない
少年野球のバッティングにおいて、最初に養わないとならない感覚が2つあると思っています。
一つ目は自分の感覚と実際のバットの軌道のズレ。
自分の思っているところにバットが振れていればボールが見えていれば、そのボールにバットを当てられる確率が高くなります。
2つ目はタイミングの取り方です。
ピッチャーが投げる動作に対して、どの段階で自分が動き始めないとならないか。
向かってくるボールにバットを振るタイミングが合わなければ絶対にヒットは打てません。
一つ目のバットを振る感覚は、トスで動いているボールを打つ練習より、まずはティースタンドに置いてあるボールを打つ練習を積んだ方が上達の近道となります。
ティースタンド上に置いてあるボールを打とうとして打ち損じているようでは、動いているボールを打つことはできないのです。
置きティー用お勧めグッズ
置きティー用のおすすめグッズをご紹介します。
タナーティのティースタンドです。
ティースタンドとしては高価な部類にはなってしまいますがとてもおすすめです。
サイズが2種類あるのですが、小学生にはショートをおすすめします。
スタンダードサイズだと一番低くしても、小さなお子さんには少し高すぎてしまいます。
ショートサイズなら伸ばせば小学生であれば6年生まで十分使えます。
ティースタンドには安価なものもあり、私も最初は安価なティースタンドを使用していました。
安価なものでも練習はできるのですが、後々に不満が出てきます。
具体的には安価なスタンドだとボールを置く先端部分が使っているうちに割れてきてしまうため、定期的に先端の買い替えが必要になってきます。
そして打っていると必ず倒れるので、一球ごとに立て直さなければなりません。
タナーティーはスタンド自体が倒れることも少ないので練習時のストレス軽減になります。先端も柔らかいため打感も良くとても丈夫です。
安価な物を破損させては買い直していた私ですが、タナーティーのティースタンドは買って良かったと思う練習道具の1つです。
まとめ
手軽さからなのか少年野球の練習ではトスバッティングをしている様子をとても多く見かけます。
トスバッティングに意味が無いとは思いません。
しかし、まずは止まったボールを打つ練習を重ねて打てるようになってから動くボールを打つ練習に移行した方が上達の近道です。
『自分の思っているところへバットが振れること』
これがバッティングの第一歩として、とても重要だと考えているため少年野球、特に入団したてのお子様には、置きティーで徹底的にバットを振ってもらうことが成長の近道となります。
是非、置きティーでバットを振り込んで効果を体感してみてください。